大卒初任給を引き上げる大手企業が相次いでいます。三井住友銀行が26年4月入行から初任給を月額30万円に引き上げるなど初任給30万円企業も増えています。そうした中、ユニクロを運営するファーストリテイリンググループは、グローバル水準での競争力と成長力を強化するため、2025年3月に日本の報酬を改定し、新卒初任給を現行30万円から33万円に引き上げ、年収で約10%増の500万円強にする予定です。
入社1~2年目で就任する新人店長は月収39万円が41万円に、年収で約5%増の約730万円にそれぞれアップする予定です。今回導入する新報酬体系では、本部・営業の正社員の報酬テーブルは、年収が最大で11%上がる予定であり、個々の抜擢や要職への登用によっては、最大で54%上がります。また、一律に上がるのではなく、各々の能力や意欲など総合的に鑑みて、新報酬体系への移行を決定します。
ユニクロやジーユーの販売員については、スタート時給を最大1,700円までアップするなど、時給を見直しています。その後も個々の実績や能力に応じてアップするほか、スタート時給自体、随時、見直すことにしています。柳井正ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長は「新しい報酬体系を改めて導入するとともに、世界水準で働く意欲や能力のある優秀な人材の抜擢を強化します」と述べています。